DisplayPortは2006年の登場以来、音声と映像を高速・高品質で伝送するための強力な規格として、特にプロフェッショナルAVやゲーミング分野で広く採用されてきました。VESA(ビデオエレクトロニクス標準化協会)によって開発され、高解像度・高速リフレッシュレート・先進機能に対応できるよう設計されています。

進化を続けるDisplayPortは、最新のDisplayPort 2.1で最大80Gbpsの転送速度、最大16K解像度、マルチモニター環境向けの最先端機能をサポート。高画質と柔軟性を求めるすべてのユーザーに、将来も安心して使えるソリューションを提供します。

DisplayPort 2.1とは?


DisplayPort 2.1は、VESAによって開発された最新のDisplayPort規格です。高画質・高速帯域幅・高い柔軟性といった、最も厳しいニーズに応えるために設計されました。

最大80Gbpsの高速帯域幅を実現し、16K解像度や4K/240Hz表示、さらにDSC(Display Stream Compression)によるHDRにも対応。プロフェッショナル、クリエイター、ゲーマーに最適なDisplayPort 2.1は、映像の精細さ・色表現・パフォーマンスにおいて新たな次元を切り拓きます

 
 

DISPLAYORT 2.1の革新的なポイント

1. 高帯域幅

最大80Gbps対応

 

DisplayPort 2.1は、UHBR(Ultra High Bit Rate)によって最大80Gbpsの帯域幅を実現。これは従来のDisplayPort 1.4の約2倍以上です。

この圧倒的な帯域幅により、高リフレッシュレートの超高解像度映像もロスレスで伝送可能。視覚的にロスのない圧縮技術により、複数モニターでも高画質を維持しながらスムーズな表示が可能です。

ゲーミングや映像制作など、プロフェッショナルな環境でも力を発揮します。

8K HDMI
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2. 16K@60Hz対応、下位互換性あり

 

 

DisplayPort 2.1は、十分な帯域幅を備えており、最大16K(15,360 × 8,460)@60Hzや4K(3,840 × 2,160)@240Hzといった超高解像度出力に対応しています。さらに、従来のDisplayPort規格(1.4など)との下位互換性も確保しており、既存の機器とも高い互換性を保ちながら使用することが可能です。これにより、ハイエンドのゲーミングやプロフェッショナルな用途に最適です。3Dデザイン、映像制作、CADなどの分野では、細部まで鮮明に描写され、クリエイティブワークの可能性を広げます。

 また、ゲーマーにとっては、4K@240Hzの超高リフレッシュレートにより、非常になめらかな映像表現と高い没入感を実現し、これまでにないゲーム体験を提供します。

3. DSC 1.2a と FEC

画質を損なわない高効率伝送

 

進化した音声伝送機能 eDisplay Stream Compression(DSC)1.2a により、高解像度・高フレームレートでもほぼ無劣化で映像を伝送できます。さらに Forward Error Correction(FEC)と組み合わせることで、データ伝送の効率を高めつつ、最高の画質を維持。これにより、ゲームや動画など動きの速い映像でも映像の乱れを防ぎます。柔軟な接続環境を実現しながら、最大限の映像精度を保証します。

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4. モニターを増やして、ケーブルは減らす
マルチストリームトランスポート(MST)

 

MSTにより、1本のDisplayPort接続で複数のモニターを接続可能。デイジーチェーンやハブの利用ができます。DisplayPort 2.1は帯域幅を拡大し、高解像度モニターを同時に複数使うことを可能にします。プロの作業環境で効率的かつスッキリしたマルチディスプレイ運用に最適です。

 

5. USB-C・Thunderbolt対応
柔軟で将来性のある接続性

 

DisplayPort 2.1は、USB-CおよびThunderbolt 4と完全互換。ノートPCやタブレット、ドッキングステーションなどから高解像度映像をスムーズに出力できます。省スペースかつ高性能な接続が求められる現代のワークスタイルに最適で、画質を損なうことなく柔軟な運用が可能です。

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プロフェッショナルとゲーマーのための
DISPLAYPORT 2.1のメリット

複雑な3Dモデルのレンダリングや高解像度映像の編集、最新ゲームの高負荷描画など、DisplayPort 2.1はそのすべてを支える技術基盤を提供します。高解像度、HDR対応、超高速リフレッシュレートにより、細部まで鮮明で滑らか、かつダイナミックな映像表現を実現します。

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DP 2.1とHDMI 2.1の違い

 

HDMI 2.1は主にホームシアターやゲーム機向けに最適化されていますが、DisplayPort 2.1はプロフェッショナルや高負荷な用途を想定して設計されています。DisplayPortはより高い帯域幅を持ち、MSTやUSB-Cなど柔軟な接続に対応。圧縮なしで高解像度出力が可能です。また、コネクタにはロック機構があり、不意の抜け落ちを防止します。どちらにも強みはありますが、特にDisplayPortはマルチモニター環境や高フレームレート用途で真価を発揮します。


 

DISPLAYPORT 2.1に関するよくあるご質問(FAQ)

1. 古い機器にDisplayPort 2.1ケーブルは使えますか?

はい、DisplayPort 2.1は1.4や1.2などの旧バージョンと下位互換性があります。ただし、DisplayPort 2.1の新機能を活用するには、接続する機器(出力側と表示側)の両方が2.1に対応している必要があります。

2. DisplayPort 2.1には専用のケーブルが必要ですか?

はい。DisplayPort 2.1の最大帯域幅(80Gbps)を活用するには、UHBR(Ultra High Bit Rate)対応の認証ケーブルが必要です。高速なデータ伝送に対応した専用ケーブルをご使用ください。

3. USB-C経由のDisplayPortと従来のDPコネクタの違いは?

DisplayPortは、従来のDPコネクタだけでなく、USB-Cでも伝送可能です(Alt Mode対応)。 USB-C経由のDisplayPortの最大の特長は、映像・音声・データ・電源を1本のコンパクトなケーブルでまとめて扱える点です。ノートPCやタブレット、ドッキングステーションに最適です。 性能面では、対応機器とケーブルを使用すれば、USB-Cでも最大80Gbpsの帯域幅を実現できます。 一方、従来のDPコネクタはロック機構付きで安定した接続が可能。デスクトップ環境など、確実な固定が求められる場面でよく使われます。

4. DisplayPort 2.1とHDMI 2.1、どちらが優れていますか?

用途によって最適なポートは異なります。 HDMI 2.1は、主にホームシアターやゲーム用途に最適化されており、テレビ、サウンドバー、PlayStation 5やXbox Series Xなどのゲーム機、ストリーミング機器に向いています。映像・音声に加えて、eARCやCECなどリビング向けの便利な機能にも対応しています。 一方、DisplayPort 2.1は、マルチモニター環境やクリエイティブ作業など、高解像度と高性能を求めるプロユーザー向けに設計されています。最大80Gbpsの帯域幅を持ち、16Kまでの高解像度や高フレームレート、DSCによる非圧縮または視覚的に無劣化な映像伝送が可能です。また、MSTやUSB-Cとの互換性もあり、柔軟性に優れています。

まとめ:DISPLAYPORT 2.1

未来に備える次世代規格

DisplayPort 2.1は、最高レベルの画質と柔軟な接続性を求めるユーザーに向けた、将来性のあるソリューションです。超高解像度、高速リフレッシュレート、非圧縮の映像・音声伝送に対応し、デジタル接続の新たな基準を打ち立てます。